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こんにちは。ミセス・ヒッポで〜す。
今回のテーマは「stick」です。シャツから頭が抜けない子供に一言、
「頭がひっかかったね」
Your head is stuck.
(ユア ヘッディ スタック)
stuck は stick(スティック)の過去分詞で、ここでは形容詞のように
使われています。
さて、今回のテーマ文の解説は後回しにするとして、stick というと皆
さんはまず何を想像されるでしょう。杖でしょうか。野菜スティックで
しょうか。ドラムのばちでしょうか。いずれにせよ、stick は名詞では
だいたい細長い棒状のものをいいますよね。
公園で木の枝を拾ってブンブン振り回す息子にはこう言います。
「棒を振り回さないで」
Don't wave the stick around.
ちょっと脱線しますが、木の枝というと branch を想像する方もいらっ
しゃるでしょうか?(すみません、私がそうでした・・・(^o^;)
branch を振り回すといったら大変です。ノコギリか何かでまず枝をバ
ッサリ切り落とし、それを両腕に抱えてエイヤッ、エイヤッ、と振らな
くてはなりません。それくらい branch は大きくて太い枝です。そんな
子供がいたら怖いです。
小枝を表す twig という単語もあり、これは使えそうですが、twig は
振り回してもさほど害がないような軽い小枝という感じです。よって
「棒を振り回さないで」にはやはり stick がピッタリくるように思い
ます。
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さて、次に stick を動詞にした場合について考えてみましょう。これ
は「細長い棒」からも想像できるように、おもに「刺す」という意味に
なります。
「それフォークで刺して」
Stick it with your fork.
「傘そこに刺して(入れて)」
Stick your umbrella in there.
次に stick を形容詞にした場合ですが、こちらは「ベタベタくっつく」
という意味になります。これは「英語で子育て」の必須表現のひとつだ
と思います。日常よく登場しますよね。
「(納豆、ご飯、甘いもの、糊などが)ベタベタする〜」
It's sticky.(イッツ スティッキー)
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フォークで「刺す」と納豆が「ベタベタ」。一見、この二つはまったく
関連性がなさそうですが、実はなくもないんです。苦節20年(近く)、
私はやっとそれに気づきました。(すでにご存知の方、すみません。)
学生時代、「え〜っと、stick は『刺す』と『くっつける』か。ちぇっ、
二つも意味があって面倒くさい・・・」などとこぼしつつ、例によって
丸暗記していた私ですが、やはりこの日本語に頼った覚え方に問題があ
りました。
例えば、フォークでお肉を刺すとどうなるか想像してみてください。刺
さった状態というのは、フォークがある地点で止まり、それ以上動かな
い状態ですよね。同様に「ベタベタくっつく」というのも、動かない、
または動きにくい状態です。というわけで、どちらも「動かない」とい
う意味でつながっていたわけです。
冒頭の表現も、stick が受け身の形になって「刺さる、それ以上進まな
くなる、ひっかかって動かなくなる」という意味になっています。頭が
シャツの襟のところで立ち往生しているわけです。
「シャツ脱ごうね」
Let's take off your shirt.
「あら、頭がひっかかっちゃった」
Oh, your head is stuck.
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息子はときどき電池で動く電車で遊びます。散らかった部屋で遊んでい
るため、すぐ別のおもちゃにぶつかって前に進めなくなってしまいます。
そんな時は、
子「ママ、電車がつっかえた〜」
Mommy, the train's stuck!
親「そのおもちゃどけたら?」
Why don't you move the toy?
我が家では、私たちより2歳の息子の方がこの It's stuck! を上手に
使いこなしています。靴のままズポンをはこうとして足がひっかかった
とき、重ねたコップが外れないとき、穴をビー玉が通っていかないとき
などなど、自分で新たな状況を見つけては使っています。
しかもその言い方が変で、わざと喉をつまらせて苦しそうに発音します。
きっと彼なりに、つまった感じを演出しているのだと思います。
It's stuck を日本語で説明しようとすると長文になってしまいますが、
頭のやわらかい子供なら、実生活でほんの何回か聞くだけで、感覚的に
自分のものにしてしまうんでしょうね。うらやましい。
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さて、ほかの表現も見てみましょう。
指にとげが刺さったときは、
「ママ〜、何か指に刺さった!」
Mommy, something's stuck in my finger.
うちの引き出しは重く、思いっきり引っ張らないと開かないのですが、
「この引き出し、開けにくい〜っ」
This drawer sticks.
また、stick に out をプラスすると「外に向かって突き出す」という
ような意味になります。
車の窓から身をのり出そうとする息子には、
「窓から顔出さないで(頭を突き出さないで)」
Don't stick your head out the window.
赤ちゃんと見つめあって遊ぶときは、
「べろ出せる?」
Can you stick your tongue out?
それではここでクイズです。
「そこに棒を突っ込まないで」は何と言うでしょう。
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●クイズの答え 「そこに棒を突っ込まないで」
Don't stick the stick in there. など
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